氷河期の生き証人の花たちを知ろう。
平成13年6月キタダケソウ観察会実施。
大樺沢にはまだ大雪渓が残り、技術的にも上級者しか歩けないこの時期に自生地には純白の可憐なキタダケソウが咲いている。
登山教室の参加者などから「いつかはキタダケソウを!」という強い要望に応え、基本的に冬山や雪上歩行経験者などの中級者以上を対象にキタダケソウ観察を企画した。1日目に標高2230㍍の白根御池小屋まで登り、翌日北岳南東斜面の自生地を目指す。大樺沢の雪渓の急登は滑落や落石に注意し、アイゼンを効かせながら登る。この期にキタダケソウに会えるのは天候しだい。なかなかお目にかかれないだけに一面の花たちに会えた参加者の感動は言葉にならない。時間が過ぎるのも忘れ撮影に夢中だ。さすがに観察風景もマナーがよく、このイベントの意義深さを感じる。